東証の市場区分、一部・二部⇒グロース・スタンダード・プライムへ変更!でもなんで?

東証の市場区分、一部・二部⇒グロース・スタンダード・プライムへ変更!でもなんで? 投資・金融

みんな、丸太は持ったな!!行くぞォ!!(元ネタ
ということで、東京証券取引所の市場区分が2022年4月1日から変わります。
反映は4月4日です。取引には3営業日かかるので反映も同様ということですね。

市場区分ってなに?

東証(東京証券取引所)で定めている区分です。第一部と第二部で別れています。が、これが再編されて三部制になるのです。大事件ですね。
市場区分は「はぁ…」という方でも、第一部と第二部って言われて、「ああ、なるほどね」って分かる方、いらっしゃるのではないでしょうか。詳しくは以下の記事でも記載しておりますので、よろしければどうぞ。

この市場区分っていつできたの?

二部制が三部制になることで大事件なのですが、まずはこの市場区分ができた成り立ちから、追っていきましょう。(インベスターZでも、まずは歴史を辿ってるように)

トピック説明
1949年単一市場1945年から4年で東証の市場の土台ができる。単一市場のみ
1961年二部制に変更この時に単一市場⇒二部制の市場に変更。
1999年マザーズ誕生マザーズが爆誕
東証のこれまでの歴史

というわけで二部制は60年以上続いていた訳ですね。
そんな歴史レベルまである構造を変える、というのはかなりの改革です。

二部制を中心とした、市場区分を取り巻く環境

二部制を中心とした今までの環境

ざっくり図解すると二部制・ジャスダックまで含めると、このような図解になっておりました。

2022年3月31日までの市場区分

まずは会社を起業し、そして軌道に乗り始めると大体の企業は「上場」を意識します。
上場をすることで得られるものがあるからです。

上場することのメリット、デメリット

メリットデメリット
・資金調達が今までより容易に
・世間的な信頼度が向上
└取引時の信頼度の上昇
└より優秀な人材の獲得
・経営判断のステークホルダーが増える
└経営判断のスピードが減速する
└自由な経営判断がしずらくなる
・株主への適切な情報公開を逐一行う義務が発生する
上場することのメリット・デメリット

上記のように、企業がさらなる飛躍をするのに上場は一つの節目、目標になっている部分があります。
上場していない企業より、上場し経営状況を公開している会社と取引するほうが、相手のことが分かるので、プラスの判断材料になりやすいです。

東証が近年感じていた課題と、三部制にした背景

二部制になったのは1961年ですが、東証では細かいアップデートをしていて、今の形の落ち着いたのは2013年でした。
2013年から市場区分が分かりにくいのではないか?再編はいずれ必要なのではないか?という意識があったそうです。
そして2018年から市場区分を三部制にするプロジェクトを発足。そして2022年4月にリリースします。
分かりにくいのでは?以外にも感じている課題があったそうで、まとめると以下です。

  • 市場区分が、分かりにくい
  • 投資対象としての機能性と市場代表性を備えた指数が存在しない
  • 各区分の基準が曖昧

市場区分が、分かりにくい

2022年3月末までの市場区分
2022年3月末までの市場区分

図解で示した通り、市場区分は実は二部制以外にもあり、細分化されていました。
でもこれってどういう思惑で分かれているのでしょうか?
その意図が「分かりにくい」という問題が表層にありました。これは投資家も企業も感じていたようです。

投資対象としての機能性と市場代表性を備えた指数が存在しない、各区分の基準が曖昧

2点とも要は「定量的でない」ですね。
二部から、マザーズから、ジャスダックから上場をした企業が目指す先は、「一部上場」です。
ぜーんぶ「一部」に集約されてしまいます。
そんな「一部」上場の審査には、基準の一部が曖昧だったり、緩かったりした部分があったそうです。
「一部上場を目指す!」ってのが、「海賊王に俺はなるっ!!!」くらいの目標であり、ゴールになっている企業も多く、その目標をクリアした後の道標を東証が示せていない、と感じることがあったそうです。

三部制にした意図、目的

東証は、企業のさらなる躍進を応援する場です。
企業にはもっと成長してほしい、そのためにできることを見つけ、サポートをしていく、という立場です。
今回の三部制にした意図としては集約すると以下のことかと思います。

  • 一部以上の厳しい条件のある区分を作り、さらなる飛躍を目指してほしい
  • 指数の原則化、定量的な指標による区分の明確化
ちゃあ
ちゃあ

もっと企業がんばれ!応援しているぞ!サポートもするぞ!ってことなのかなと思いました。

三部制について

というわけでようやっと本題です。
今まで読んでくださった方、お疲れ様です。そしてありがとうございます。
今までの二部制の歴史、課題、どういう意図を込めてこの三部制を作ったのか、分かった上でいきましょう!三部制の詳細はこちらの記事で紹介しています!!

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