夏頃になってくると投資関連で聞く言葉、ジャクソンホール(Jackson Hole)。しかしこれってなんでしょうか?
調べてみましょう!
ジャクソンホールは地名
アメリカ合衆国ワイオミング州の地名です。隣にはイエローストーン国立公園やグランドティトン国立公園があり、谷に位置する唯一の都市です。全米でも有数の観光地でありスキーリゾートが有名です。
ワイオミング州を舞台にした映画で有名なのは「ブロークバックマウンテン」です。
この映画を見れば、ワイオミング州の雄大な自然を見ることができると思います。
白人居住率が高く、保守的な都市なのかなというイメージです。(完全に映画の印象で話しています)
ジャクソンホールで何するの?
毎年8月にこのジャクソンホールで、経済政策シンポジウムが開催されているのです。カンザスシティ連邦準備銀行が主催し、毎年世界各国から中央銀行総裁や政治家、学者、エコノミスト、アナリストが招待されて世界経済や金融政策に関して意見を交わすのです。日本では日本銀行の総裁も参加したことがあります。
なぜ毎年ジャクソンホールで開催されるの?
FRB(連邦準備理事会、日本でいう日銀)議長だったポール・ボルカー氏がフライ・フィッシングの趣味があり、この街を良く訪れていたお気に入りの場所であったから、という説があるそうです。
真偽は分かりませんが、毎年ジャクソンホールでの開催は固定で決まっております。
2021年は対面方式での会議が決定しております。
ジャクソンホールの何が重要なの?
実は国際的な経済会議を行う最適な場がなく、現状ではこのジャクソンホールの会議での発言が国際公約に値するような重みを持っているのです。
2010年、当時のバーナンキFRB議長が量的緩和第2弾(QE2)の発動を、シンポジウムで実質的に明言しました。このとき、ユーロは対ドルで20%近く急騰したのです。
8月という時期もあり、その年の後半の先行きを決定する発言があるかもしれないのです。
なので一部の投資家は6〜7月くらいから相場の値動きがなくなってきたら、8月のジャクソンホールを待って動き出したりもします。
投資は未来を予測して対応していく行為です。先行きが分かれば取るべき行動が見えてきます。
そのため、ジャクソンホールでの要人の発言等を注目しているのです。
基本的には相場は参加者の総意で決まっていきますが、要人一人の発言で相場が変わることもあるのです。
中でも年の後半となる8月に今後の相場が決まる方針を打ち出す可能性もあるので、ここでの発言には十分注意すべきです。
どうなる!?2021年の後半戦!
2021年でいうと、現在のアメリカの雇用統計は下方修正されていますが、インフレ率は2%上昇を達成しており、経済学の観点からですと「景気が良い」と判断されている状態です。
今は金融政策でお金をばらまいている状態なのですが、インフレ率が2%達成されているのでテーパリングを行うのかどうか、8月のこのジャクソンホールで明言されるのではと注目されています。
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